３月７日（妖怪ハンター 魔障ヶ岳）

今日はお休みだったので、久しぶりに古本屋廻りをして、諸星大二郎の作品をゲット。
購入したのは以下の４点です。
「妖怪ハンター 魔障ヶ岳」
「グリムのような物語 トゥルーデおばさん」
「私家版 鳥類図鑑」
「私家版 魚類図鑑」
いずれも大判コミックスなので、新品の半額程度のお値段でお買い得でした。
今日はその中から「妖怪ハンター」を読みました。
いうまでもなく、諸星大二郎の代表作の一つ「稗田礼次郎のモノ語り」ですが、いつものような狂言回しではなく、
物語に関わってくる稗田先生に注目です。
ちなみに、京極夏彦の京極堂シリーズの探偵・榎木津礼二郎のネーミングは、稗田礼次郎から取っているんだろうなぁと思います（字は違いますが）。
そして、その縁かどうかは分かりませんが「魔障ヶ岳」の掲載誌は「メフィスト」なんですね。
物語はいつものように古代遺跡、古代史、故事伝承などを辿り、謎を解き明かしていくうちに、彼岸のモノ共が立ち現れてきます。
一応、妖怪ハンターというサブタイトルが付いていますが、この物語に登場する異形のモノ共は、いわゆる鳥山石燕
（もしくは水木しげる）的な妖怪ではなく、ラヴクラフトの創造した太古の宇宙神に近いものですね。
それらの異形の怪物たちが、諸星調の垢抜けない絵柄と相まって異様な迫力です。
いや、期待に違わぬ面白さ。
個人的には妖怪ハンターシリーズの最高傑作は「生命の木」だと思いますが、近年の作であるこの「魔障ヶ岳」も勝るとも劣らない傑作でした。
ただ、面白すぎるのと、濃い漫画なのとで、読み終わったら疲れますね。