２月２０日（ブラッドハーレーの馬車・アオイホノオ）

昨日は一日中 眩暈がひどくて、仕事から帰宅して早々に寝込んでしまいました。
明けて今日は休みだったのですが、よく寝たら一応 眩暈は治まったっぽいです。
一体何だったのか。怖ろしいです。

今日は気分を変えて、買ってから読んでなかった漫画を読みましたよ。
・沙村広明「ブラッドハーレーの馬車」
私は沙村さんの作品では「おひっこし」や「制服は脱げない」のようなギャグが大好きで、愛読していたのですが、
この作品ではそれらとも「無限の住人」とも違う、第三の貌を覗かせています。
内容は、書けないし書きたくもないようなおぞましいものです。
まさに沙村広明の暗黒面。
沙村さんは団鬼六ばりのＳＭ画集まで出されており、メジャー作家でここまでのサディスティックな性癖を表明している人も、
珍しいのではないかと思います。
この作品は、私には正直きつかった。自分ではかなりＳ傾向が強いと認識しているんですけどね…。
ところで、この作品の一番の問題は、作者が加虐者の心境で描いているのか、それとも被虐者の立場なのかということです。
私は被虐者にシンクロしてしまい、怖くて何度も中断してしまいましたが、逆に言えばこういう作品を描ける作者は、
強度のＭなのではないかという気もするんですね。
ＳとＭって本当に謎なんですよ。

・島本和彦「アオイホノオ」
この作品を読んだ人の何割かは、主人公・焔燃（ほのおもゆる）は自分だと感じるのではないかと思います。
ボンクラな魂をもてあまし、居心地の良い場所で満足できず、表現することで何者かになろうとして、悶絶するような日々を送っているならば、
焔燃は、あなた自身だ。そして私だ。
この作品は８０年初頭の大阪クリエーター青春グラフィティであると同時に、島本和彦版「男おいどん」でもあります。
ただし、「おいどん」にあった女性に対する恨み節の部分だけは無いので、その辺は８０年代っぽいですね。
なんだか島本漫画を一気読みしたくなってきました。
ポッドキャストの島本ラジオも面白いし、マイブーム到来かも知れないです。