２月１３日（トゥモローワールド）

夕食時「トゥモローワールド」
アニメやドラマにちょっぴり飽きてきたので、映画を見ましたよ。
クライヴ・オーウェン主演の「トゥモローワールド」です。
町山智浩さんがポッドキャストで絶賛されていたので、興味をひかれたのですが、これはスゴイ映画でしたよ。

近未来、人類から生殖能力が失われ、このままでは数十年後に確実に滅亡してしまう世界が舞台。
そのことが原因かどうかは判りませんが、人々の心は荒廃を極め、世界中の政府はテロリズムの嵐によって崩壊してしまっています。
しかし、クライヴ・オーウェン演じる主人公の前に、奇跡のように妊娠した女性が現れて…。

町山さんの解説によると、ロングシーンをワンカットで撮影する「長回し」の撮影法が凄まじいとのことです。
たしかに、アクションシーンや戦闘シーンで５～６分は当たり前、中には１０分以上も連続して撮影していおり、もの凄い臨場感です。
まるで、登場人物と共にその場に居合わせているかのような演出は圧巻でしたよ。
ラストシーン、無事出産された子供を見て、敵味方に分かれて戦う兵士やテロリスト達が戦闘を止めます。
その場に居合わせた誰もが、その子供が人類の希望あることを理解しているからなんですね。

この映画、物語の謎やその後の展開など一切語られずに終わります。
そのため、ネット上の映画感想文では酷評する人も居るみたいですね。
そんな些末なことよりも、この映画のストーリーと今の現実の状況を鑑みて、作り手のメッセージを読み取ることの方が大事だと思います。
しかし一昔前だと核戦争によって人類が滅ぶのが定番だったのに、現代の終末映画はこういう演出の方がリアリティあるんですね。
寒い時代ですよ…。

余談ですが、イギリスが舞台と言うこともあり、ＢＧＭはストーンズやジョン・レノンが効果的に使用されてました。
印象的に使われていた「ルビー・チューズディ」は、カバーなんでしょうかね。